「ミタ超え」はあるか? 
4月クール、注目の新ドラマ

(2012.04.02)

4月から各テレビ局で新ドラマがスタートする。2011年は何と言っても『家政婦のミタ』が突出していたが、今クール、最高視聴率40%を超えて社会現象ともなったこの怪物的なドラマを超えるものははたして現れるだろうか。

全体を見渡すと、やはりジャニーズ系のタレント主演のドラマが目立つ。昨年は7月クールで主演ドラマが0という“異常事態”もあったが、その後は、亀梨和也 『妖怪人間ベム』、木村拓哉『南極大陸』などが健闘しており、今クールは、『パパはアイドル!』(仮)ほか、主演ドラマが計6を数える。

『パパはアイドル!』(仮)は関ジャニ∞の錦戸亮が錦戸自身を演じるという設定。これでどれだけ新味が出せるか注目したい。『カギのかかった部屋』は警備会社勤務の“防犯オタク”の大野智(嵐)が密室事件を解明していく。『37歳で医者になった僕』はSMAPの草彅剛、『三毛猫ホームズの推理』は嵐の相葉雅紀、『ATARU』はSMAPの中居正広がそれぞれ主演。『私立バカレア高校』ではジャニーズJr.とAKB48が初共演し、強力タッグが実現する。

この「ジャニーズ系」に対するは「若手女優系」といったところか。『Wの悲劇』は2011年にブレイクしCMでも引っ張りだこの武井咲を主演に迎える。共演の剛力彩芽は同じ2011年ブレイク組。フジ土曜深夜新ドラマ枠の初回作『未来日記』にも出演する。このほか、堀北真希や長澤まさみ、新垣結衣などすでに人気が確立した若手女優たちがドラマを華やかに彩る。『リーガル・ハイ』の新垣結衣は同じフジ系列で『全開ガール』に引き続いて弁護士を演じる(ただし、続きものではない)。ベテラン女優では、『カエルの王女さま』で天海祐希がミュージカルスターを演じ、久々の歌声を聴かせてくれるという。

『カエルの王女さま』や堀北真希『梅ちゃん先生』などには、震災後さらに閉塞感を強めているこの国を明るく元気づけようという製作側の意図が感じられる。以下では、上記以外のものも含めて、この春注目のドラマをひとつずつ紹介しよう。

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『Wの悲劇』

テレビ朝日、4/26(木)スタート、21:00〜

原作は累計250万部発行の夏樹静子の小説で、1984年には薬師丸ひろ子主演で映画化されている。今回のドラマ化では原作を大胆にアレンジして、主演の武井咲が1人2役という難役に挑む。武井咲が演じるのは大財閥の令嬢と天涯孤独の孤児。対極的な境遇を生きてきた2人がその立場を入れ替えて、さまざま事件に巻き込まれていく。何の不自由もなく暮らしてきた令嬢と厳しい境遇での生活から社会への復讐心に燃え立つ孤児、この対極的な役回りを武井がどう演じわけるのか楽しみだ。

『未来日記-ANOTHER:WORLD-』

フジテレビ、4月スタート(土)、23:10〜

シリーズ累計で発行部数400万部を超える人気コミックの『未来日記』が原作。テーマは「崩壊と再生」、そして「究極の愛」だ。「未来のことが書かれた携帯日記=未来日記」を手にしたことにより所有者同士の未来を賭けたバトルに巻き込まれた少年少女たちの運命が描かれる。主演は映画『重力ピエロ』と『告白』で日本アカデミー賞を受賞した若手実力派の岡田将生。2011年1月のフジ月9『大切なことはすべて君が教えてくれた』で本格的な女優デビューを果たした剛力彩芽が共演する。

『リーガル・ハイ』

フジテレビ、4/17(火)スタート、21:00~

性格は“超”のつくほど悪いが訴訟での勝率100%を誇る敏腕弁護士を堺雅人が演じる。対して、新垣結衣が演じるのは社会正義と弱者救済の使命に燃える、真面目で融通の利かない新米弁護士だ。新垣の“お堅い”役柄は昨年7月クールの『全開ガール』の弁護士役とも通じる。ぶつかりながらも法廷で共闘するこの対照的な2人のかけ合いがドラマの大きな見どころのひとつ。この凸凹弁護士コンビに加え、生瀬勝久、小池栄子、里見浩太朗といった個性派&演技派のキャストが脇を固める。

『都市伝説の女』

テレビ朝日、4/13(金)スタート、23:15〜

仲間由紀恵『TRICK』やオダギリジョー『時効警察』など、ゴールデン枠とは一味違ったひねりの効いたドラマを生んできた金曜ナイトドラマ枠が長澤まさみを主演に迎える。マニアックな好奇心を刺激するエピソードの数々にホラー要素も少々加えた1話完結のコメディミステリー。長澤演じるのは都市伝説マニアの“美しすぎる”オタク刑事で、都市伝説に絡んだ未解決事件を解決していく。長澤が自身念願の初の刑事役でどのようなコメディエンヌぶりを見せてくれるのか楽しみだ。溝端淳平、竹中直人ら多彩な共演者がさらにドラマを盛り上げる。

『梅ちゃん先生』

NHK総合、4/2スタート(月~土)、8:00〜

〈連続テレビ小説〉は『てっぱん』を途中にはさみ、第82作の『ゲゲゲの女房』から4作、昭和をメインの舞台にしたドラマが続く。昭和20~30年代、戦争で一度は焼け野原と化した東京・蒲田で、主人公の梅子(堀北真希)が地域医療に奮闘する姿を描く。彼女が医師として寄り添うのは奇跡的な復興と経済成長を支えていく名もなき人びと。閉塞感が色濃く漂う現在の日本とは対照的に、困難な時代ながら、人びとは笑顔を絶やさず、誰もが前を見つめ勇気と希望を持ってたくましく生きていく。

『カエルの王女さま』

フジテレビ、4/12(木)スタート、22:00〜

天海祐希がママさんコーラスグループの立て直しを任された落ち目のミュージカルスターを演じる。フジテレビのドラマで天海が歌を披露するのは、2005年11月の『越路吹雪・愛の生涯~この命燃えつきるまで私は歌う』以来、約7年ぶり。ブロードウェイ帰りの彼女の強烈な指導法に反発しながらも、ばらばらだった集団が一致団結、成長していく過程が描かれる。最新のヒット曲から演歌や往年の歌謡曲まで、日本の音楽史に残る名曲の数々が物語を彩る。

『ハンチョウ~警視庁安積班~』

TBSテレビ、4/9(月)スタート、20:00〜

昨年のフジテレビ10月クールの『僕とスターの99日』ではコミカルな演技を見せていた佐々木蔵之介がまた「あの男」として戻ってくる。2009年4月クールのスタート以来、第5弾となる『ハンチョウ』シリーズの安積剛志だ。今回は安積が警視庁へと異動、警視庁での“完全アウェイ”状態のなか、未解決事件、失踪事件などこれまで以上に幅広い事件の解決に挑んでいく。異動にともなってチームも一新、小澤征悦、福士誠治、比嘉愛未らが安積班の新メンバーとして登場する。

『陽だまりの樹』

NHK BSプレミアム、4/6(金)スタート、20:00〜

手塚治虫が自らのルーツを描いた同名の漫画が原作。幕末から明治維新にかけての大変革の時代を生きた、腕は立つが一本気で世渡り下手の武士・伊武谷万二郎(市原隼人)と、ちゃらんぽらんで女にだらしがないが腕利きの蘭方医・手塚良庵(成宮寛貴)という対照的な2人の若者が主役だ。藤田東湖・福沢諭吉・西郷隆盛など歴史上の人物たちとの交流や同じ女性をめぐっての恋話などを交えながら、信念を貫き自らの人生を切り拓こうとする2人の姿を描く。

上記以外のドラマの放送枠など:

『パパはアイドル!』(仮)
TBSテレビ、4月スタート(木)、21:00〜

『カギのかかった部屋』
フジテレビ、4/16(月)スタート、21:00〜

『37歳で医者になった僕~研修医純情物語~』
フジテレビ系、4月スタート(火)、22:00〜

『三毛猫ホームズの推理』
日本テレビ、4/14(土)スタート、21:00〜

『ATARU』
TBSテレビ・4/15(日)スタート・21:00〜

『私立バカレア高校』
日本テレビ、4/14(土)スタート、24:50〜