from 大阪 – 5 - 大阪ワインの魅力を
日本全国に発信。

(2013.07.08)

100年以上の古い歴史をもつ大阪ワイン

大阪でワインを造っているって、知っていましたか?

最近でこそ日本ワインという言葉も浸透してきたような気がしますが、そもそも日本でワイン造ってるの?と思っている方も多いのではないでしょうか。ましてや西日本を代表する一大商業地、大阪で。

しかし大阪には100年以上に及ぶブドウ栽培の古い歴史があるんです。明治11年ごろ当時の大阪府指導園から柏原市に甲州葡萄の苗が移植されたのをきっかけに明治、大正期に中河内、南河内地域に広がり現在に至っています。昭和の初期には、全国1位の栽培面積を誇った立派なブドウ産地だったのです。

戦後は時代の流れとともに大阪は都市化が進み、ブドウ畑は商業地や宅地へと転用されていきました。人口が増え経済が活発になり人々がより豊かな生活を求めようとする高度経済成長期に、残念ながらブドウ畑は必要とされていなかったのかもしれません。

それでも、大阪でのブドウ栽培とワイン造りは脈々と受け継がれてきました。生産量の規模は縮小したとはいえ、ブドウ栽培とワイン造りに携わる人たちの情熱は高まるばかり。一方で少子高齢化や若者の農業離れなどの環境の中、休耕するブドウ畑が日々増加しており、ワインの原材料であるブドウ果実の確保もままならない状況がすぐそこまで迫っています。また若者のアルコール離れ、先行き不安定な国内外の経済状況など、ワインを取り巻く環境は決して順風満帆とはいえません。

そこで。この状況を打破して「大阪ワイン」の名を全国に知らしめ、需要を喚起し、なによりも大阪府下のブドウ&ワイン関係者が元気に生き生きと自信と誇りを持ってブドウを育み、ワインを醸造し、そのワインを消費者に提供することができないかと考え、同じ志を持った河内(中河内、南河内)地域の6ワイナリーがその力を結集して設立したのが大阪ワイナリー協会なのです。


第1回ワイン会へむけてセッティング中


ウェルカムドリンクをワイングラスに

大阪ワイナリー協会 第1回ワイン会

と、前置きが長くなりましたが……。

要するに大阪のワイナリーさん6社が力をあわせて「みんなで盛り上げていこやないかい!」(この関西弁あってます?)という集まりの、記念すべき第1回目のワイン会。今話題のあべのハルカスからもほど近い、天王寺都ホテルで先日6月16日に開催されました。

午前12時、受付には長蛇の列。400名以上の方が大阪のみならず関西各地、あるいは関東など日本各地からいらっしゃったみたいです。ウェルカムドリンクとしてカタシモワインの「たこシャン・マグナムサイズ」が30本近くも鎮座。大阪産のデラウェアから造られた、たこ焼きにあうシャンパン的な飲みもの、あるいはたこ焼きのように気軽に、身近に楽しんでほしいという想いも込められています。「大阪産デラウェアに付加価値をつけて、なんとか大阪名物に育てられないか。ブドウ栽培農家さんたちを元気にしたいんや」。たくさんの人の夢や想いが詰まったたこシャンを何本もあけてグラスに注ぐと、それはもうウットリとするような香りが会場を包み込みました。


デラウェアの甘美な香りがあたり一面に漂います

仲村わいん工房仲村社長から乾杯の催促(笑)

乾杯の音頭はカタシモワイン高井社長。その後大阪6ワイナリーの代表者が壇上にのぼり、それぞれ自己紹介。わいわいと賑わうなかクールな生演奏をしていただいたのはイーゼル工房さん。

会場中央には大阪産の食材を使ったごちそうがズラリ。「大阪梅ビーフの黒ビール煮込み」「泉州舌平目のグラティネ・クリームソース」「犬鳴豚の肩ロースのブレゼ・バルサミコの香り」「鮪と大阪茄子のブランマンジェ風」「泉州タコのサルピコンマリネ」その他にもたくさんあったのですが写真はおろかどれも食べることは叶いませんでした……(涙)。それだけ大阪のワインとよくあう美味しさだったのでしょう。あっというまに中央テーブルから料理が姿を消していったのです。


素敵な音色を響かせてくれたイーゼル工房さん

チームワークもよく(?)見事一発で決まった大阪締めで、ワイン会は閉会へ
これからの大阪ワイン

その後は醸造家同士によるクロストーク、お楽しみ抽選会などでひとしきり盛り上がり、14時半には飛鳥ワイン仲村社長による大阪締めで会はお開きに。笑いと熱気に包まれた2時間半におよぶ大阪ワイン会、やはり造り手の個性がワインにもよく出ているなあとあらためて感じました。

翌日ですが日本各地からワイナリーの方が参加された、飲食店様向け日本ワイン試飲会がありました。そこでもいろんなワイナリーの方とお話する機会があったのですが、やっぱり面白いのはそのワインをどんな人が、何を意図して造っているのか、ということ。ワインを飲むという行為は、もちろん純粋にその美味しさを味わう、あるいはリラックスして一緒にいる人との会話を楽しむ、というのもあるのですが、個性がはっきりとしたワインを飲んだときに感じられる、一種のメッセージ性みたいなもの……。そんなものを感じる楽しみもワインにはあるのではないでしょうか。

大阪ワイナリー協会の公式サイトにもありますが、「1本のワインの向こうに造り手がいて、想いがあり、歴史がある。~造り手の顔が見えるワイン~」。

これからの大阪ワイン。大阪らしい濃いキャラで、造り手の顔がもうしつこい!というほど見えるワインで、全国にその魅力を発信していってほしいと思います。大阪にたくさんある観光資源・名物と絡めるのも面白そうですし。もちろん私も、新しく街中に誕生した都市型ワイナリー「島之内フジマル醸造所」を抱える(株)パピーユの一員として、フジマルらしいワイン、大阪らしいワインをどんどんアピールしていきたいと思います。

大阪ワイナリー協会公式サイト
8月にはいよいよ、島之内フジマル醸造所でワイン醸造が始まるかも……!?